「情報環境の変化に適切に対応する目録規則の在り方に関する研究」

最終更新:2014.2.14

科学研究費基盤研究(C)「情報環境の変化に適切に対応する目録規則の在り方に関する研究」に関わる情報を本ページにまとめます。

概要 / 最終報告書 / 実績報告 / 研究会記録 / 成果発表 / 連絡先

概要

種目・番号:
科学研究費基盤研究(C) 22500223
研究課題名:
情報環境の変化に適切に対応する目録規則の在り方に関する研究
研究年度:
平成22年度〜平成24年度
研究代表者:
渡邊隆弘(帝塚山学院大学人間科学部)
研究分担者:
田窪直規(近畿大学短期大学部)
松井純子(大阪芸術大学芸術学部)
吉田暁史(大手前大学総合文化学部)
研谷紀夫(東京大学大学院情報学環→H24より関西大学総合情報学部)
和中幹雄(H24〜 大阪学院大学国際学部)

 本研究は、目録規則(図書館の情報資源に関わるメタデータ規則)を、情報環境の進展に よって顕在化した諸要求−すなわち (1)適切な概念モデル及びデータモデルに基づく機械可 読性、(2)多様な情報資源のシームレスな取扱い、(3)変化する利用者行動の適切な分析とこ れへの対応、(4)他のコミュニティで用いられる規則との相互運用性− を踏まえて捉え直し、 今後の在り方を理論的・実践的の両側面から明らかにすること、さらに、重要な点で独自の 展開をしてきたわが国の目録規則の、今後の変革に資する理論的・実践的基盤を構築するこ とを目的とする。(研究計画調書の「目的」)


最終報告書

本サイトで公開いたしますが、冊子体の残部も多少あります。冊子体をご希望の方には送料のみのご負担でお送りしますので、 本ページ末尾の連絡先にご一報ください。(公開開始:2013.4.22 最終更新:2013.4.29)

全文公開

注:本ウェブ版では、「研究成果再録」の部分で元論文等がオープンアクセスになっているものは、できる限りそちらへのリンクとしました。


実績報告(概括)

平成22年度

 本研究は、目録規則(図書館界のメタデータ規則)を情報環境の進展によって顕在化した諸要求を踏まえて捉え直し、今後の在り方を理論的・実践的の両側面から明らかにすることを目的としている。本年度は、3つのサブ課題を設定し、周辺の事項も含めて7回の研究会を開催した。研究会はいずれも一般公開とし、参加者で討議を行った(概要記録・配布資料等はウェブで公開)。

(1)「東アジア圏の目録規則」:
中国・韓国から専門家を招き、日本を含む3カ国の目録規則の成立過程や現状を比較検討する国際研究会「東アジアの目録規則」(1月)を実施した。これに先立ち国内専門家による研究会「中国と韓国の目録をめぐる動向」(10月)も開催した。非基本記入制など世界的には珍しい特徴を共有する3カ国の規則について相互理解を深め、今後の目録規則のありかたを相対性をもって考えて行く基礎を得られた。
(2)「FRBR/FRAD概念モデル」:
これからの目録規則の基盤となる概念モデルについて、研究会「統制形データの概念モデル」(4月)を開催した。また、本モデルとの関わりで重要な典拠コントロールと「国際目録原則」についても検討し、研究代表者が論文を発表した。
(3)「RDAの調査・分析」:
6月に公刊された英語圏の新目録規則RDAについて検討を重ね、研究会「RDAの完成とこれからの目録」(11月)、「RDAから得られるもの:機械可読性の観点から」(12月)をそれぞれ開催した。また、研究分担者による論文発表、代表者による学会発表も行った。
(4)その他:
研究会「情報組織化をめぐる最近の動向」(5月)、「ネットワーク文化情報資源で活用する人名典拠情報構築」(7月)を開催した。特に後者は図書館コミュニティを超えてより幅広く「デジタルアーカイブ」の文脈で問題をとらえるものである。

 以上の各方面で研究活動を行った。総合化は2年目以降の課題であるが、一定の素地を得ることができた。

平成23年度

 本研究は、目録規則(図書館界のメタデータ規則)を情報環境の進展によって顕在化した諸要求を踏まえて捉え直し、今後の在り方を理論的・実践的の両側面から明らかにすることを目的としている。本年度は、3つのサブ課題を設定し、周辺の事項も含めて9回の研究会を開催した。研究会はいずれも一般公開とし、参加者で討議を行った(概要記録・配布資料等はウェブで公開)。

(1)「書誌的世界の概念モデル・概念枠組み」:
これからの目録規則の基盤となる概念モデルや枠組みについて検討を行い、研究会「FRBR研究会の取り組み」(6月)、「識別と記述のフレームワーク」(10月)、「目録はどうなる」(3月)を開催した。また、本モデルとの関わりで重要な典拠コントロールについての動向をまとめた論文発表も行った。
(2)「RDAの調査・分析」:
2010年に公刊された英語圏の新目録規則RDA」について検討し、研究会「変革期の目録法」(12月)を開催した。また、その機械可読性について考察した論文を研究代表者が発表した。
(3)「わが国における目録規則の今後」:
改訂への緒についた日本目録規則について分析・検討を行った。研究会「変革期の目録法」(上述)にその内容の一部を含んだほか、国内の新動向について、研究会「国立国会図書館の典拠データ提供の新展開」(9月)、「KOSMOS IIIにおける目録システムの設計」(11月)を開催した。
(4)その他:
今後の目録規則検討においては他のコミュニティのメタデータとの関連も視野に入れるため、研究会「Dublin Coreのこころ」(4月)、「20世紀前半の米国におけるアーカイブズと図書館の関係」(7月)、「GUIを用いた関連語編集機能とメタデータへの関連語登録機能を実装したDigital Cultural Heritageの実践例」(1月)を開催した。

 以上の各方面で研究活動を行った最終年度に目指す総合化に向けて、一定の進展をはかることができた。

平成24年度

 本研究は、目録規則(図書館界のメタデータ規則)を情報環境の進展によって顕在化した諸要求を踏まえて捉え直し、今後の在り方を理論的・実践的の両側面から明らかにすることを目的としている。本年度は、2つのサブ課題を設定し、周辺の事項も含めて10回の研究会を開催した。研究会はいずれも一般公開とし、参加者で討議を行った(概要記録・配布資料等はウェブで公開)。

(1)「目録規則の構造に関する調査・分析」:
英語圏の新目録規則「RDA」について引き続き検討した。研究会「アーカイブズの典拠レコード標準とRDAの比較」(7月)、「典拠形アクセスポイントの諸相」(12月)を開催し、また研究分担者(和中)が複数の論文を発表した。一方、ISBD(国際標準書誌記述)についても研究した。研究会「ISBDの現在・過去・未来」(5月)、「ISBD統合版の研究」(1月)を開催し、また研究分担者(松井)が口頭発表を行った。
(2)「日本目録規則の検討・分析」:
抜本改訂の途上にある日本目録規則について、引き続き検討した。研究会「新しい日本目録規則へ」(2月)を開催し、また研究分担者(和中)が書誌コントロールの戦後体制について論文を発表した。加えて、国立国会図書館や大学図書館の目録の動向についても研究会を開催した。
(3)その他:
目録規則にも関わる基礎理論研究として「索引の構造」、目録データにも用いられる国立国会図書館の「DC-NDL」、アーカイブ資料管理等についても研究会を開催した。

 最終年度であることから、年度後半は本研究の全体をとりまとめ、3月に『情報環境の変化に適切に対応する目録規則の在り方に関する研究 研究成果報告書』(286p)を発行した。報告書は、研究概要、公開研究会記録、国際研究会「東アジアの目録規則」(22年度)詳細記録、「図書館目録をめぐる動向:2007〜2012」、それに3年間の外部成果発表再録から成る。


研究会記録

 研究会は、日本図書館研究会情報組織化研究グループと共催で行っている。

平成22年度

2010.4.24
「統制形データの概念モデル(FRADとFRSAD)の概要について」(和中幹雄氏)
2010.5.15
「情報組織化をめぐる最近の動向」(渡邊隆弘)
2010.7.17
「ネットワーク文化情報資源で活用する人名典拠情報構築に関する研究とその成果」(研谷紀夫)
2010.10.23
「中国と韓国における目録をめぐる動向」(小島浩之氏・高橋菜奈子氏)
2010.11.13
「RDAの完成とこれからの目録」(古川肇氏)
2010.12.18
「新しい目録規則から得られるもの:機械可読性の視点から」(渡邊隆弘)
2011.1.8
国際研究会「東アジアの目録規則」(李常慶氏・崔錫斗氏・渡邊隆弘)

平成23年度

2011.4.16
「Dublin Coreのこころ」(杉本重雄氏)
2011.6.25
「FRBR研究会の取り組み:著作同定作業の試み」(谷口祥一氏)
2011.7.16
「20世紀前半の米国におけるアーカイブズと図書館の関係:目録・分類法を中心に」(坂口貴弘氏)
2011.9.24
「国立国会図書館の典拠データ提供の新展開」(大柴忠彦氏)
2011.10.22
「識別と記述のフレームワーク」(宮澤彰氏)
2011.11.19
「KOSMOS IIIにおける目録システムの設計」(古賀理恵子氏)
2011.12.17
「変革期の目録法(まとめ)」(渡邊隆弘、和中幹雄氏)
2012.1.28
「GUIを用いた関連語編集機能とメタデータへの関連語登録機能を実装したDigital Cultural Heritageの実践例」(研谷紀夫)
2012.1.28
「目録はどうなる:目録作成利用環境の構造転換」(上田修一氏)

平成24年度

2012.4.14
「国立国会図書館ダブリンコアメタデータ記述(DC-NDL)解読講座 」(柴田洋子氏)
2012.5.26
「ISBDの現在・過去・未来−ISBD統合版を中心に」(松井純子)
2012.6.23
「国立国会図書館サーチ:その開発経緯・機能・特長・今後」(原田隆史氏)
2012.7.21
「アーカイブズの典拠レコード標準ISAAR(CPF)とRDAとの関係」(寺澤正直氏)
2012.9.29
「オープンソースのアーカイブ資料情報管理システムの日本語化と試用」(五島敏芳氏)
2012.10.20
「九州大学附属図書館のディスカバリ・サービスとメタデータ管理」(香川朋子氏)
2012.11.24
「索引の構造について」(田窪直規)
2012.12.15
「典拠形アクセスポイントの諸相:著作に対する典拠形アクセスポイントおよび団体における典拠形アクセスポイントを中心として」(古川肇氏)
2013.1.12
「ISBD統合版の研究:改訂内容の検討とその意義」(松井純子)
2013.2.23
「新しい日本目録規則(NCR)へ」(原井直子氏)

成果発表

論文

口頭発表

その他


連絡先(渡邊隆弘)
堺市南区晴美台4-2-2 帝塚山学院大学内 (郵便番号590-0113)
e-mail: watanabe@hs.tezuka-gu.ac.jp
Tel: 072-296-1331(代表)