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お知らせ

第2回国際理解サロンを終えて

お知らせ

2015.12.21
平成27年度 第2回国際理解サロンを終えて
 
今回の「言語・文化シリーズ」は、京都光華女子大学の河原俊昭教授に、東南アジアの英語について、社会言語学的な視座からご講演いただいた。テーマは、「東南アジアの英語 ―フィリピンとマレーシアの事例から―」。
河原氏によると、英語母語国の英語も、英語第二言語国の英語も対等の関係であると言う。例えば、フィリピンの英語も英国の英語もそれらは上下の関係にあるのではなく、対等の関係にある。一口に英語と言っても、地域が異なればその実態も異なる。コミュニケーションは一方通行ではなく、双方向的な関係でなければならないと指摘する。フィリピン人はフィリピン英語を話すことによって、その‘らしさ’を表出できる。同じように、マレーシア人もシンガポール人もインド人も、そして日本人もそれぞれの土地に根付いた特徴的な英語を使うことによって、アイデンティティを確立することができる。決して英米語以外の英語話者が自分たちの話す英語を社会的に威信の低い変種として捉える必要はないと断言する。
次に今日におけるアジア英語留学ブームについても触れ、フィリピンやマレーシアが自国の英語力を資産と考えてそれを外貨獲得に活用しようとしている実態を紹介してくれた。会場に集まった、本学の学生や地域住民の皆さんにも英語を学ぶなら、フィリピン、マレーシア、シンガポール、インドがお勧めであると、パワーポイントを使って、現地で撮った写真を紹介しながら、わかりやすく解説して下さった。

現地で成立した英語の歴史的・社会的背景を知ることによって、「アジア英語」に対して寛容性が生まれる。非英語母語話者どうしの英語を使ってのコミュニケーション機会が、今後も益々増えることを考えると、それが大切なことであるのは言うまでもない。

国際理解研究所

所長 岡村 徹