7月24日(水)に帝塚山学院大学本館A433講義室にて、本学客員教授である華道家元池坊 次期家元 池坊専好氏による特別講義「多角的視点で捉えるいけばなの世界」を開催しました。池坊専好先生は、華道家池坊の次期家元でいらっしゃるとともに、京都にある紫雲山頂法寺(六角堂)の副住職も務められています。六角堂は、587年聖徳太子が創建したと伝えられ、華道家元池坊が代々住職を務めておられる“いけばな発祥の地”として広く知られています。
講義のはじめに、西川禎一副学長より専好先生のプロフィールと多彩な場でのご活躍についてご紹介がありました。「2020東京オリンピック・パラリンピック」では組織委員会委員を務められ、2023年には、国連で平和祈念の献花を行うなど、国際的にもご活躍されておられます。また、2025年に開催される大阪・関西万博では副会長・理事・シニアアドバイザーを務められるということで、世界中に日本の伝統文化であるいけばなを発信されています。講義が始まると、専好先生はいけばなを過去、現在、未来と分けてお話していただきました。昔から日本人は花や緑を特別な存在としていたこと、現在のいけばなが置かれている状況や今後の変容について説明があり、「それぞれのいのち、個性を尊重し最大限に良さを発揮する。このようないけばなの考え方を日々の暮らしに応用してほしい」と先生の貴重なお考えもお話していただきました。講義の終了後には、参加者より質問が寄せられ、とても充実した時間となりました。
今回で4回目となる本講義は、基盤教育科目「伝統文化演習」(門井節子講師)の授業の一環として行っており、本学同窓生・関係者を含めた36名が参加しました。この度の特別講義の開催にあたり、池坊専好先生、池坊華道会の皆様にご尽力賜りました。感謝申し上げます。