今日の大学では、その社会的使命として、教育と研究のみならず、地域貢献・社会連携が強く求められています。 本学では、これまで各種シンポジウム、セミナ-、公開講座、市民学習講座等を開催してまいりましたが、平成29年度より、地域社会のニ-ズに応じた地域貢献・社会連携事業を展開し、シンクタンク機能、生涯教育にかかる機能をより活性化するために「社会連携機構」を設置しました。
私たちの暮らす現代社会では、社会の成熟に伴い、経済成長以上にウェルビーイング(健康・幸福・福祉)の向上が重視されるようになっています。本学は、リベラルアーツ・心理・健康に関わる3学部1研究科を擁する大学として、この変化に対応し、本学ならではの知見と強みを活かしながら、産業界への貢献ができる環境を整えてまいりました。
さらに、2025年4月、本機構内に「帝塚山学院大学ウェルビーイング共創ハブ」(※)を開設いたしました。ウェルビーイング共創ハブは、個人・職場・地域社会のウェルビーイング向上を目指し、地域課題の解決に貢献できる人材の育成を目的としています。
本学が堺・泉北地域にとって不可欠な存在となれるよう、全力で取り組んでまいります。皆さまの温かいご支援とご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
※本学は「堺・泉北地域のウェルビーイングを叶える社会共創拠点の構築と人材育成」をテーマとして掲げ、文部科学省及び日本私立学校振興・共済事業団が実施する「少子化時代を支える新たな私立大学等の経営改革支援」事業において、メニュー1「少子化時代をキラリと光る教育力で乗り越える、私立大学等戦略的経営改革支援」の対象大学として選定されました『地域と共に輝く大学』として、堺・泉北地域を中心とした地域と共創し、より一層の教育力向上に努めてまいります。
帝塚山学院大学 社会連携機構長
西川 禎一
2025年4月開設の「帝塚山学院大学ウェルビーイング共創ハブ」は、堺・泉北地域において、世代を超えた学びの機会を提供し、地域のつながりを強化するとともに、個人・職場・地域社会のウェルビーイング向上と、地域課題の解決に貢献する人材の育成を目的としています。「健康・福祉」「子育て・教育」「地域経営」の3つの分野を軸に、大学のリソースと地域・社会の力を結びつけ、共に学び、実践し、つながりを広げる場を創出することで、地域とともに持続可能なウェルビーイング社会の実現を目指します。
帝塚山学院大学では、長年大学と近隣地域の大阪狭山市や堺市などとの連携によって、さまざまな学習の機会を提供してきました。社会連携機構は、教育委員会後援の「公開講座」や大阪狭山市立公民館で開催する「成人大学講座」、大阪府文化課と共催の「公開講座フェスタ」などを通じて、地域の学びの拠点を担っています。また、本学卒業生のキャリアアップや再学習の場、交流の場の提供も大切な役割の一つです。
帝塚山学院大学比較文化研究所は、本学の文化交流を推進し、今日におけるこの分野の振興や発展に寄与すると同時にそれを地域社会に広く還元することを目的として、異文化を理解すること、文化を比較することについての研究・調査活動、研究紀要等の刊行、講演会等の開催を行ってまいりました。
1971年に発足した国際理解教育研究所ならびにその後身である帝塚山学院大学国際理解研究所の活動を引き継ぎ、2018年4月より帝塚山学院大学比較文化研究所と名称を改め、54年間にわたって活動を続けてまいりましたが、2025年3月をもって、翌月創設される帝塚山学院大学ウェルビーイング共創ハブの開設に合わせ、閉所となります。
皆様の長年にわたるご支援に心より感謝申し上げます。