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リベラルアーツ学部及川智早教授の著書が、古代歴史文化賞を受賞しました

2018/11/15

11月1日(木)、帝国ホテル東京にて、第6回古代歴史文化賞の受賞作品の発表、および表彰式があり、本学リベラルアーツ学部・及川智早教授の著書「日本神話はいかに描かれてきたか 近代国家が求めたイメージ(新潮選書)」が優秀作品賞を受賞しました。
 
この賞は、最近発行された書籍のうち、日本の古代世界を学術的基盤に立ちながら一般読者にとって分かりやすく書かれた著作を対象にしたものです。
 
受賞を記念して、及川教授にインタビューをしました。
 
―受賞おめでとうございます。
及川教授:ありがとうございます。こうして、書いたものを読んでもらって評価をしてもらえるというのはうれしいことです。
 
―受賞された著作について教えてください。
明治維新後、「古事記」「日本書紀」は、原典にはない要素を加えながらさまざまにビジュアル化されていきました。この本では、絵葉書や引札(広告チラシ)、挿絵などの図像に注目して、古代神話がどのように解釈され、受け入れられてきたかを論じています。
2006年から少しずつ発表してきた論文がもとになっていて、それを読んだ新潮社の編集者の方に声をかけられ、昨年出版されました。
 
―受賞理由は、どのようなものだったのでしょうか。
選考委員からは、「日本人が思い描く神々の姿や神話のイメージがどのように形成されてきたのか、近世から近代にかけての図像を分析することを通して検討し、それが『古事記』『日本書紀』の内容を忠実に反映したものではなく、描かれた時代の要請によって再解釈されて変容してきたものであると結論づけます。従来注目されることの少なかった神話の図像を丹念に読み解く手法も新鮮で、日本人が神話をどう捉えてきたのかを考えさせる著作」であると、評価されました。
 
―こうした研究について、授業で聞くことができるのでしょうか。
『日本文学概論』や『古典文学講読』の授業やゼミでは、こういった研究の話をしますし、オープンキャンパスでも、イナバのシロウサギやヤマタノヲロチ退治について講義をしています。
 
―古代神話のおもしろさはどういったところにあるのでしょうか。
作品そのもののおもしろさもありますが、後世の人がどのように読んだかという受け止め方(受容)も興味深いものです。
また、古事記や日本書紀は、近代から観光資源とされていて、神話の物語となった場所を観光するということが行われています。リベラルアーツ学部の『フィールドスタディーズ』という授業では、学生と一緒に、神話の現地に訪れています。こうした、神話の舞台を訪れることもおもしろさのひとつです。
 
―ありがとうございました。