学生インタビュー

映像の無限の可能性を追求する

映像の無限の可能性を追求する

Y.Hさん

Personal Data

在籍学科

情報メディア学科

出身高校

大阪府 大阪暁光高等学校

憧れの人物

星新一、Queen、The Lockers

よく遊ぶ場所

難波

おすすめの映画、テレビ番組

MASK

好きなブランド

ラコステ、ラルフローレン、リーバイス、その他古着

アルバイトの職種

スーパーの品出し、映像制作

1ヵ月のバイト代

5万円

どんな映像作品を生み出せるか、
まだまだ追求していけるし、そこに限界はないんです。

映像制作はいつ頃から始めたんですか?

3回生で佐藤安専任講師のゼミに所属して、初めて映像制作の方法を学びました。最初はまず「Adobe Premiere Pro」という動画編集制作ソフトを使って1分程度のミュージックビデオを作ることからスタート。この時に、「あ、これはおもしろいぞ」と。そして、その後チームを組んでドラマを1本作るという課題に取り組みました。この時に僕の脚本が採用されて、そのまま監督、演出、音楽、そして出演者のキャスティングまでも務めることに。おかげで、映像制作のノウハウがかなり身に付きました。同時に、僕の頭の中で考えたことを表現するには、映像という手段が最適ではないかと感じたんです。元々頭の中にある世界観やイメージを何か形にしたいとモヤモヤしていました。クリエイティブなことがしたくて情報メディア学科を志望したものの、1~2回生でグラフィックデザインを学んだ際には、なかなか自分のイメージを形にできなくて。それならばと自分で小説を書いてみたり、漫画を描いてみたりもしたんですが、僕には文章力も画力もあまりなかったようで、どうにもしっくりこなくて。でも映像だと頭の中のイメージをそのまま表現できたんです。それでどんどん映像制作が面白くなってきて。映画館に映画を見に行ったり、映像作品の展覧会に足を運んだりするようになりました。先日も京都精華大学の映像コースの学生が主催している「KINO-VISION」という映像イベントを見に行って来ました。やはり同世代の学生がどんな意図でどんな映像を作っているのかは気になります。気になった映像作品の作家とその場で意見交換ができたのもよい経験になりました。イベントの存在を知ったのが遅かったので、残念ながら自分の作品を出展することはできなかったんですが、次の機会があれば挑戦してみたいです。帝塚山学院大学には映像制作に十分な環境が整っていますから。在学中は可能な限り大学の機材を利用させてもらって映像制作の経験値を上げようと思っています。今年の夏休みもほぼスタジオに籠って卒業制作の映像を作っていました。技術的に悩んだときは、佐藤先生が的確にアドバイスをくださるので、そこもとてもありがたいですね。

すっかり映像制作に夢中なんですね。

僕、多趣味なんですけど、結構冷めるのも早い方なんです。漫画、小説、カメラ、スノーボード、ロッククライミング、バレーボール、サッカー、ボーリング、靴磨き、ラーメン屋めぐり、イタメシ屋めぐり、和菓子屋めぐり…などなど、これまでもいろいろなことに興味を持って、その都度、熱中してきたんですけど、ある程度できるようになったり、詳しくなったりすると「もうここまででいいか」と飽きてしまうんです。でもずっと続けているダンスと、最近ハマった映像制作だけはまったく飽きる気配がないので、これは一生追求していける趣味や仕事になるんじゃないかという予感があります。映像制作の基本的な技術は、半年もあればある程度身につけることができると思うのですが、そこからイメージや想像力、コミュニケーション能力を働かせて、どんな映像作品を生み出せるかは、クリエイター次第。音楽や絵画などの芸術と同じで、そこに限界はないんですよ。まだまだ追求していけるし、やってみたいことがたくさんあります。僕は昔から人形で遊んだり、物語を考えたりする「想像遊び」が得意だったんです。今でも普段から、何気なく目にした景色とその時に流れている音楽を結び付けて、想像を巡らせるのが好きで、寝ている時以外、ほぼ頭のなかにイメージが浮かんでいるんです。例えば、朝、音楽を聞きながら通学している電車の中で「この曲のリズムに合わせて乗客がこんな風に動いてくれたらいい絵が撮れるな」とか、学食でのランチ中に「この広いスペースに人を規則正しく並べて上から撮ったら面白そうだな」とか。ダンスをしているせいか、たまにその想像が頭の中からあふれ出て、体がリズムを刻んで動いてしまっているようで、周囲からはちょっと変な人だと思われているようなんですが…。そういったアイディアを日々頭の中の引き出しにストックしておいて、実際に映像を制作する際は、テーマに合わせて取り出してくる感じ。すっかり映像制作のとりこです。

制作の現場

仕事としても何本か映像を制作しているとか。

初めての仕事の依頼はダンスの交友関係を通じて知り合ったシンガーソングライターの方からいただきました。ニューシングルのPVを作ることになったんですが、なんと制作期間がたった3日しかなくて。正直、厳しい条件で本当にできるかなという気持ちもありました。でも、せっかく僕に作ってほしいとリクエストをいただいたので、なんとか力になりたいと思い、事前準備もそこそこに、とりあえず1日で撮影を行い、もう1日で打ち合わせをして、もう1日で編集するという…。初めての仕事が今までで一番ツライ仕事でもありましたね。以降の仕事は、発注から納品までにだいたい2か月ほど制作期間をもらうようにしています。とにかく急ぎで作り上げたので、正直、クオリティ的には自分の作品としてあまり人に見せたくないぐらいなのですが。クライアントには気に入ってもらえたようで、バーを借り切っての新曲お披露目LIVEの際に、そのPVを流してくれたんです。その映像を見た人から、また別の仕事を依頼されるというラッキーなご縁もありました。なかなか大変でしたが、引き受けてよかったと思っています。その後は口コミや紹介で仕事が広がって、最近は主にYouTuberの方の依頼で動画のオープニング・エンディングの映像や、バーチャルYouTuberの方のイメージ映像などを制作させていただいています。

仮映像の一部

実際にどのように映像を作っていくのですか?

仕事の依頼を受けたら、LINEなどでざっくりとしたイメージの打ち合わせを行い、そのイメージを元に簡単に作った仮映像を見てもらって、細かい部分の要望を取り入れながら本制作にかかります。映像を作る際、まずは絵コンテを描くという人も多いのですが、僕はとりあえずすぐに仮映像を作っちゃう。その方が僕の考えているイメージをクライアントと共有しやすいからです。僕の頭の中にあるイメージをアウトプットするのは個人的な作業ですが、映像は決して一人で作っているわけではなくて。クライアントはもちろん、色んな人の意見を聞くことでブラッシュアップされていくものなので、家族や友人にも積極的に見てもらうようにしています。そのおかげか、制作後の修正が少ないのが自慢であり、やりがいを感じている部分でもあります。直しが入らないということは、クライアントの意向をきちんと汲み取れているということだと思うので。でもやはり、まだ作っている途中で発想が膨らみ過ぎて方向性がブレてしまったりすることがあるので、そのあたりをいかにコントロールしてクオリティを上げていくかが今後の課題ですね。またクライアントありきの映像制作だとしても、どこかに僕らしさを感じさせるポイントを残していければとも思っています。

卒業後も映像関係の仕事を?

内定は映像に関われる会社で1社いただいているんですが、まだ就職活動を続けているところです。会社に入ったら、これまで以上にレベルの高い映像を制作していきたいですし、さらにスキルを磨いていきたい。また、せっかく依頼をいただいているので、人とのつながりを大切にしながら、可能であればフリーランスでの映像制作を続けていきたいとも思っています。

初クライアントとなったシンガーソングライターの方も「次のシングルのPVもぜひ」と声をかけてくださっているので、喜んで協力したいと思っています。制作期間がタイトなことが多いのは悩みですが、これからも見た人の心を揺さぶる映像を作り続けます。