地方公務員1

地方公務員 心理専門職

在学中の実習での経験が、
今の私にヒントをくれる

K.Yさん

心理学科(現 総合心理学部)

地方公務員2

 和歌山県の児童相談所の家庭支援課で、心理判定員として勤務しています。主な業務は、面接や心理検査などを通じての児童の心理判定や担当児童への心理的アプローチ。その他、子どもから聞き取った内容や心理検査結果を保護者に適切にフィードバックし、保護者と共により良い子育てを考えていくことも重要な業務のひとつです。児童虐待や育成相談などケースはさまざまですが、子どもに関することにはほとんど関わりを持ちます。この仕事を続ける原動力は、私たち心理判定員と関わることで、親子関係になんらかのきっかけをもたらすことができればという思い。客観的に見ると解決に至っていないような場合でも、保護者と子どもが互いに新たな見方で接することができるようになったなら、私たちが関わった意味があると思うのです。関わる中で「そんな方法があるのか」「そんなことを考えてくれているのか」と少しでも思ってもらうことは支援者としての義務でもあり、やりがいにもつながっています。

地方公務員3

 現在の私に多くのヒントを与えてくれているのが、在学中に培ったさまざまな経験。中でも4回生の時に参加した児童養護施設での実習は、特に印象に残っています。当時は児童とどのように接すればいいかわからず、終始気を遣っていたように思います。それもそのはずで、その児童のことを何も知らないのだから関わり方がわからないのは当然のこと。現在、児童相談所職員として実際に子どもと関わっていると、彼らの人生背景について知ることがいかに重要かを思い知らされます。この実習のことは今でも時々思い出し、「知ろうとする姿勢がまず大切である」という基本に立ち返るきっかけになっています。

 もともと学部卒業後は大学院に進学する予定でした。でも私が本当にやりたかったことは、現場で経験を積むこと。模索しながらその道を追求し、学部卒で心理専門職に就くことができました。これからも心理職として人を支援する立場で活躍していけたらと考えています。それは今と同じく公務員としてかもしれないし、他の活動を通してかもしれません。どんな職種や場所であれ自分の「やりたい」と思ったことに正直に、少しでも多く現場で経験と知識を蓄え、より多くの人の力になりたいです。

Profile

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和歌山県子ども・女性・障害者 相談センター

心理専門職大学院併設大学であることに魅力を感じ、帝塚山学院大学へ。在学中は勉強以外にバドミントン部での活動にも没頭。いつの間にか副部長を務めるほどのめり込み、合宿や試合などを通して先輩や仲間と濃い時間を過ごす。

Voice of graduates

卒業生の声